志望理由書(日本語と中国語) 改定日0505
1 自己紹介(日本語と中国語)+1分間原稿
以下に、セツさんの文章を一文ずつ自然で丁寧な日本語に添削し、元の文と添削後の文を表形式でまとめました。
元の文 | 添削後の文 |
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私はセツ カイイと申します。 | 私の名前はセツ・カイイと申します。 |
中国出身です。 | 中国出身でございます。 |
2021年7月に中国の西安外国語大学から卒業しました。 | 2021年7月に中国の西安外国語大学を卒業いたしました。 |
専攻は日本語です。 | 専攻は日本語でございます。 |
今までは4年間の仕事経験を貯めてきていました。 | これまでに4年間の実務経験を積んでまいりました。 |
現在は専門的な経営知識及びマネジメント能力を高めるため、貴校のビジネススクールに進学を決心しました。 | 現在は、専門的な経営知識とマネジメント能力をさらに高めるため、貴校のビジネススクールへの進学を決意いたしました。 |
【職歴概要:人事の専門家としての成長】
【职业概况:作为人力资源专家的成长】
私の職歴は、化学メーカー業界における人事管理業務であり、これまでに約4年間の実務経験を積んできた。
我的职业经历是在化工制造行业从事人力资源管理工作,至今已有约四年的实务经验。
この間、組織の競争力向上に注力し、ジョイントベンチャー企業(従業員32名)にて人事部長を務めた。
期间我专注于提升组织竞争力,并在一家拥有32名员工的合资企业中担任人事部长。
自ら主導した「OKR管理手法導入プロジェクト」では、生産効率と工程の自主改善率をそれぞれ15%向上させる成果を上げた。
我主导的“引入OKR管理方法项目”成功使生产效率和工序自主改进率分别提升了15%。
【キャリア初期:多様な人事実務の基礎を習得】
【职业初期:掌握多样的人事实务基础】
私は中国・西安外国語大学を卒業後、中国の国有企業と外資系企業の合弁により2021年に設立された会社でキャリアをスタートさせた。
我毕业于中国西安外国语大学,职业生涯始于一家于2021年由中国国有企业与外资公司合资成立的公司。
初期段階では、人材採用、給与計算、年間予算策定など、基礎的な人事業務を幅広く経験した。
在初期阶段,我广泛参与了人才招聘、薪资计算、年度预算编制等基础人事工作。
【現在の業務:モチベーション向上と人事制度改革】
【当前职责:提升员工积极性与推动人事制度改革】
現在は、社員のモチベーション向上と業務オペレーションの最適化を目的に、柔軟な人事制度の開発と、全社研修の企画・運営に携わっている。
目前,我的主要职责是提高员工的积极性并优化运营流程,参与制定灵活的人事制度以及全公司的培训企划与执行。
人事制度の開発では、企業の戦略目標と整合させながら、組織全体のウェルビーイング向上に注力している。
在制度开发方面,我注重与公司战略目标保持一致,同时提升整体组织的幸福感。
たとえば、貢献度に基づいた報酬制度や、多様な働き方を支援する制度の導入により、企業ビジョンと個人の成長の統合を図り、組織文化の変革を推進している。
例如,我通过引入基于贡献度的薪酬制度以及支持多样工作方式的机制,实现企业愿景与个人成长的结合,并推动组织文化的转型。
【人材育成:全社研修の充実】
【人才培养:强化全公司培训体系】
また、全社研修では、OJTプログラムやリーダーシップ開発コースを拡充し、社員一人ひとりが主体的にキャリアを築けるよう支援している。
此外,在公司培训方面,我扩充了OJT项目和领导力发展课程,支持每一位员工主动构建自己的职业路径。
これらの施策は、従業員エンゲージメント調査とPDCAサイクルに基づき、継続的に改善を重ねている。
这些措施基于员工参与度调查与PDCA循环,不断进行改进与完善。
【危機対応経験:原材料輸入停止への人事的施策】
【危机应对经验:面对原材料进口中断的人事对策】
2023年末には人事部長に昇進した。
我于2023年底晋升为人事部长。
その直後、デンマークからの原材料輸入が3週間停止し、主力製品の生産ラインが一時稼働不能に陥った。
随后不久,从丹麦进口的原材料中断了三周,导致主要产品的生产线陷入停产状态。
この間、所属社員の業務も一時的に失われたが、私が最優先としたのは「優秀な人材の維持」であった。
在此期间,员工们暂时失去了工作任务,而我最优先考虑的是“保留优秀人才”。
最低限の給与支給に加え、社会保険料を会社が全額負担し、社外での短期アルバイトも認めるという柔軟な制度を導入した。
除了支付法定最低工资外,公司还全额承担社会保险费用,并允许员工在公司外进行短期兼职工作。
その結果、社員の約9割がこの制度を活用し、5か月後の生産再開時には離職者ゼロを実現できた。
最终,约90%的员工使用了该制度,并在五个月后生产恢复时实现了“零离职”。
【学びと課題意識:人的資源管理の可能性】
【收获与课题意识:人力资源管理的可能性】
この経験から、私は二つの重要な学びを得た。
通过这次经验,我获得了两个重要的认识。
第一に、従業員が公平性を感じられる柔軟な人事制度は、優秀な人材の流出防止に直結するということ。
第一,能让员工感受到公平的灵活人事制度,直接关系到优秀人才的保留。
第二に、組織の持続的成長には、多様で柔軟なマネジメント施策が不可欠であるということ。
第二,为了实现组织的可持续发展,多样化且灵活的管理措施是不可或缺的。
1分間用の原稿
以下は、MBA教授向けの1分スピーチとして要約したアカデミックかつ明確なスクリプトです:
私はこれまで、化学メーカーの合弁企業において約4年間、人事管理の実務に従事してきました。現在は人事部長として、企業戦略と整合した柔軟な人事制度の設計や、社員のモチベーション向上を目的とした研修制度の構築を主導しています。特にOKR導入によって、生産効率と業務改善率を15%向上させた経験があります。
2023年には原材料輸入の停止という危機下で、従業員の離職防止を最優先に据え、柔軟な就労支援制度を構築しました。その結果、約9割の社員が制度を活用し、離職者ゼロで生産再開を実現しました。
この経験から、私は「公平性を基盤とした柔軟な制度」が人材定着に不可欠であり、「多様で持続可能なマネジメント施策」が組織の成長に資することを実感しました。
🔷日本語(ふりがな付き)
私はこれまで、化学(かがく)メーカーの**合弁企業(ごうべんきぎょう)**において約(やく)4年間(ねんかん)、**人事管理(じんじかんり)の実務(じつむ)に従事(じゅうじ)してきました。
現在(げんざい)は人事部長(じんじぶちょう)**として、**企業戦略(きぎょうせんりゃく)と整合(せいごう)した柔軟(じゅうなん)な人事制度(じんじせいど)の設計(せっけい)**や、**社員(しゃいん)のモチベーション向上(こうじょう)を目的(もくてき)とした研修制度(けんしゅうせいど)の構築(こうちく)を主導(しゅどう)しています。
特(とく)にOKR導入(どうにゅう)**によって、**生産効率(せいさんこうりつ)と業務改善率(ぎょうむかいぜんりつ)**を15%**向上(こうじょう)させた経験(けいけん)**があります。
2023年(ねん)には**原材料(げんざいりょう)****輸入(ゆにゅう)の停止(ていし)という危機(きき)**下(か)で、**従業員(じゅうぎょういん)の離職(りしょく)防止(ぼうし)を最優先(さいゆうせん)に据(す)え、柔軟(じゅうなん)な就労支援制度(しゅうろうしえんせいど)を構築(こうちく)しました。
その結果(けっか)、約9割(わり)の社員(しゃいん)が制度(せいど)を活用(かつよう)**し、**離職者(りしょくしゃ)ゼロで生産再開(せいさんさいかい)を実現(じつげん)**しました。
この**経験(けいけん)から、私は「公平性(こうへいせい)を基盤(きばん)とした柔軟(じゅうなん)な制度(せいど)」が人材定着(じんざいていちゃく)に不可欠(ふかけつ)であり、「多様(たよう)で持続可能(じぞくかのう)なマネジメント施策(しさく)」が組織(そしき)の成長(せいちょう)に資(し)することを実感(じっかん)**しました。
🔶中国語訳
我在一家化工行业的合资企业中,已有大约4年的实际人事管理经验。
目前,我作为人事部长,主导制定与企业战略相一致的灵活人事制度,并构建以提升员工积极性为目标的培训制度。
特别是在引入OKR管理手法后,我成功地将生产效率与业务改善率分别提高了15%。
在2023年,面对原材料进口中断的危机,我将防止员工离职作为最优先事项,建立了灵活的就业支持制度。
最终,约九成员工积极利用该制度,实现了在无人离职的情况下恢复生产。
通过这段经历,我深刻认识到:“以公平性为基础的灵活制度”对人才稳定至关重要;同时,“多样且可持续的管理施策”能够推动组织的成长。
2
私のキャリアゴールは、短期的にはコンサルティングファームにおいて人的資源管理のスキルをさらに磨き、多様な経験を積むことで、より高度な課題解決能力を身につけることである。具体的には、現在の業界に限定せず、コンサルティングファームというプラットフォームを通じて、さまざまな業界における人事課題や人材マネジメント手法に実践的に関わり、その解決に取り組むことで経験を蓄積したい。そして5年以内に社内でマネージャー職に就くことを目指している。
さらに、長期的な目標としては、人事コンサルティング会社を設立し、多様な企業に対して人事課題の解決策を提供できる存在になることを掲げている。
こうした目標を実現するためには、まずMBAの取得が不可欠であると考えている。とりわけ、早稲田大学ビジネススクール(WBS)が提供する多様で実践的なカリキュラムは極めて魅力的である。たとえば、竹内規彦教授による「モチベーションとキャリアマネジメント」や、堀江徹教授による「企業のグローバル化とビジネスリーダーシップ演習」などの講義を通じて、人事管理に関する知識を体系的に深めると同時に、異文化リーダーシップを養うことが可能である。これは、日本でのキャリア形成を志す私にとって、極めて重要な学びである。また、WBSは理論と実践の融合を重視しており、ケース分析や異業種の学生との交流を通じて、多角的な視点から課題を捉え、解決力を高めることができる点も、大きな魅力である。
以上の理由により、WBSでの学びは、私のキャリアゴールを達成するための最適なステップであると確信している。
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私はWBSにおける組織関連ゼミを志望しており、グローバルな視点から人材マネジメントおよび組織開発に関する深い知見を獲得したいと考えている。特に、竹内規彦教授の「組織行動」ゼミにおいては、心理学や社会学を基盤とした実践的な知識を修得し、自身の研究テーマを理論と実務の両面から深化させたいと考えている。
私の研究テーマは「中小企業における柔軟な人事システム設計による人的資本の持続的価値創造──デジタル技術の進展、女性の労働環境、育成制度の観点から」である。このテーマに取り組む理由は、私自身の実務経験から、柔軟な人事施策が組織内の多様な人材のウェルビーイング、パフォーマンス、リテンション向上につながる一方、従来型のマネジメント手法では対応しきれない課題が多数存在することを実感しているためである。
以下に、本研究における具体的な課題と仮説を示す。
1. デジタル化による高齢労働者の生産性低下
DX化やAI導入に伴う業務変革は、高齢従業員の適応を困難にしやすく、デジタルツールの操作習得に時間がかかることで業務効率の低下を招き、新たなマネジメント手法の現場定着を阻害している。
仮説:「リバースメンター制度」による双方向的な知識共有がデジタル共生を促進する。たとえば、富士通においては、若手社員が高齢社員にITスキルを指導し、ベテランが業務ノウハウを伝授する取り組みにより、高齢者のツール習得時間の短縮と操作熟練度の向上が実現されており、業務効率とマネジメント改革の加速に寄与している。
2. 女性にとって厳しい職場環境
家族や育児とキャリアの両立が困難なことから、女性の職場離脱が続いている。企業が多様なライフステージに応じた柔軟な働き方を整備できておらず、女性は高いキャリアリスクを負い、有能人材の流出と組織の多様性の欠如が市場適応力の低下を引き起こしている。
仮説:D&I(ダイバーシティ&インクルージョン)戦略に基づく人事制度改革が有効である。具体的には、ハイブリッドワークによる働き方の多様化を起点とし、子育て支援制度や女性管理職登用施策を連動的に展開することで、女性のキャリアリスクを軽減し、優秀な女性人材の離職率改善と復帰率の向上が実現できると考える。
3. 研修制度の不備による組織競争力の低下
高度な専門性が求められる職種においては、中途採用による高スキル人材の確保コストが新卒育成コストを上回る場合が多い。しかし、研修制度の不備により新入社員が高度技術者へ成長することが難しく、基礎業務担当社員が過剰になる一方で高度人材が不足するというアンバランスが組織競争力を損なっている。
仮説:社内OJTとOFF-JTを統合した育成制度において、メンター制度とスキル連動型インセンティブを併用することが効果的である。たとえば、鍋屋バイテックの人材育成プログラムでは、新卒技術者に対して「3か月間のOFF-JT基礎研修+6か月間のOJT(ベテラン技工がメンター)」を実施し、資格取得に応じた報酬制度を導入している。この仕組みにより、高度技術者の育成成功率を向上させ、組織全体の専門人材層の拡充と競争力強化を実現している。
本テーマの研究を通じて、柔軟かつ戦略的な人事制度が組織の人的資本価値をどのように持続的に高めうるのかを多角的に検証し、今後の中小企業経営に貢献できる実践知を構築したいと考えている。