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アマゾン果物ジェラート500円、サンパウロで人気 伊系移民文化定着 #日経MJ #情報通信・ネット #食品 2025/6/1 2:00 [会員限定記事]
【サンパウロ=水口二季】
ブラジル最大都市サンパウロ。平日の昼下がり、オフィスが集積するパウリスタ大通りで目に付くのは、アイスクリームを楽しむビジネスパーソンの姿だ。南半球の秋にあたる5月には少しずつ肌寒い日も増えてきたが、皆お構いなしでアイス片手におしゃべりに興じている。
アマゾン原産の果物を使ったアイスクリームを目当てに多くの客でにぎわう(5月、サンパウロ市内の店舗) ブラジル人の年間アイス消費量は9.1リットルで、トップのニュージーランドや欧州の国々などには及ばないものの、成長を続ける世界有数の巨大市場になっている。最もアイスを食べているのがサンパウロ州で、街には次々と新たなアイスクリーム屋が誕生し特徴を競う。
理由:
ブラジルでアイスクリーム文化が花開いているのは、一大コミュニティーのイタリア系移民によってジェラート文化が根付いているほか、豊かな自然を特徴とした多様なフレーバーが多く生み出されているためだ。
2024年末には、熱帯雨林アマゾンがある北部の都市ベレン発のアイスクリーム店「ジェラテリア・ダマゾニア」がサンパウロに進出した。日本でもなじみのアサイーのほか、バクリやタペレバといったアマゾン原産の見慣れないフルーツに加え、水牛のチーズで作ったアイスなど20種類以上が並ぶ。
価格はボール1つで19.9レアル(約500円)、2つで29.9レアルで販売する。サンパウロに複数店を構える人気チェーンでは、小さいカップで18レアル程度から。ただし、一般的にサイズは日本と比べて大きめなので注文時には注意が必要だ。
毎日アイスを食べるというアーティストのカザンさん(37)は「ダマゾニアでしか食べられないアマゾンのフレーバーが格別」と大のお気に入りになった。定期的に大量に買い込み、日々家で楽しむのが日課だという。
アイスクリーム産業では9割が中小や個人店舗といい、競争環境は激しい。ビーガンや赤ちゃん、ペット向けのアイスまで見かけるようになった。老舗のレバノン系アイスも連日多くの人が列を作っている。
食後のデザートにアイスを楽しむパウリスタ(サンパウロっ子)にとって痛手になっているのが、インフレの再燃だ。物価は1年前に比べて5%以上上昇し、食料品価格の高騰が家計を直撃する。
一方、ブラジルの業界団体の調査によると「アイスクリームを他のデザートで置き換えることはできない」と答えた割合が2割近くにのぼったそう。ブラジル人のアイスへの忠誠心の表れといえるかはさておき、食後のアイスをやめられない人は多そうだ。
まとめ:
この記事によると、サンパウロでは、イタリア移民の影響によりジェラート文化が活発してので、店間の競争が激しくになります。
背景には、豊富なアマゾン産フルーツを活かせます。
また、インフレで価格上昇が家計の負担となるが、ブラジル人のアイスへの興味は強い。